【英会話】"about" vs "related to" (~に関して)
英語で「~に関して、について」と言う時、どのような表現が思い浮かぶでしょうか?
最も分かりやすいのは”about”だと思います。
他にも類似表現として”regarding”や"in terms of"、"as for"なども挙げられます。
一方で、"related to"という表現は上記の表現とは少し異なる意味を持ちます。
今回は"about"と"related to"という表現について、その違いを話します。
私が"about"と"related to"の違いについて気になったきっかけは、研究室での発表の時でした。
先日、研究発表(もちろん英語で)の際に次のようなことを言う機会がありました。
「私が合成した物質に関して新しく得られた知見があるので、それについて報告させていただきます。」
これを英語にする時に、次のような文章を作りました。
”I'd like to tell you new facts about the compound that I synthesized.”
この文章を考えた時にふと思ったことがありました。
new facts about the compound that I made
new facts related to the compound that I made
どちらが正しいのだろう?
無難に考えるなら"about"を使えば問題なさそうですが、"related to"も同じような文脈で使えるのかどうか、ネイティブの友人に聞いてみました。
せっかくなら自分の英語表現の幅を広げたいですからね!
結論から言うと、冒頭にも書いた通り、この二つは同じ意味にはならないそうです。
友人が話してくれた時は、以下のような例文を使って説明してくれました。
”I learned something about my cell phone”「自分の携帯に関することを学んだ。」というと、自分の携帯に備わっている機能(例えば元々入っているアプリの使い方とか、基本操作みたいなこと)について学んだ、という意味になるそうです。
"about"は日本語の「~に関して」とよく対応した意味を持つわけですね。
一方で、”I learned something related to my cell phone”「自分の携帯に関係することを学んだ。」というと、自分の携帯そのものではなくそれに似たもの(例えば近い機種の携帯など)について何かを学んだ、という意味になるそうです。
"A related to B"という表現では、「AとBは別のもので関連性の強いものではないが、置かれた状況において関連性が見出される」という意味合いになります。
about~: ~について、~に関して
related to~: ~に関係して、~に関連性のある
という訳をつけると違いを覚えやすいですね。
この違いを念頭において、 私の作った文章をもう一度確認してみましょう。
”I'd like to tell you new facts ( ) the compound that I synthesized.”
「私が合成した物質に関して新しく得られた知見があるので、それについて報告させていただきます。」
発表の場で伝えたかったことは、「私が作った物質そのものに関すること(物性や実験データ)」であり、「私が作った物質と関連のある情報(例えば類似物質の文献情報など)」ではなかったため、このケースでは”about”を使うのが正しいということになります。
related toでも文法上は間違いではありませんが、意味が変わるので気を付けないといけないですね。
以上、今回は"about"と"related to"の意味の違いについてのお話でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(参考ページ)
ビジネスに役立つ【英語知識】 関係性を示す“3つのフレーズ” |英会話教室関連ニュース|オリコン顧客満足度ランキング
~に関して? about / as for / as to / regarding / concerning / respecting / in terms of の意味の違いと語源