カリフォルニア州の外出禁止令の緩和はいつ頃になるか
私の住むカリフォルニアでは、新型コロナウイルスの流行を抑えるために、他の州に先駆けて3月19日から外出禁止令が出されています。それ以降、早くも1ヶ月以上自宅待機の状態が続いています。
アメリカ全体で自粛ムードが続いていますが、さすがに我慢しきれずに抗議をする人もちらほらと現れているそうです。
必ずしも外出規制に対する抗議というわけではないかもしれませんが、社会の在り方なども含めて不満を募らせる人は徐々に増えてきているようです。
また、そういった世論に押されてなのか、部分的に活動を再開する動きも同時に出てきています。
(fa004さん、勝手に記事を引用させていただきました!)
さて、住民の関心は「いつになったら規制が解除され、活動を再開できるようになるのか」という所に集まってきているようです。(少なくとも私はそうです。)
政府からの補償があるとはいえ、仕事ができない状態が続けば生活がままならなくなっていく一方なので当然ですね。
アメリカでは経済再開(規制緩和)のタイミングは各州の知事にある程度判断が任されているため、地理的に近い州の知事が話し合って方針を決めていこうという流れにあるそうです。(近隣の州ほど人の往来が多いため)
4/23のABC7ニュースによると、カリフォルニア州のニューサム知事は「現時点では(規制緩和の)具体的な日にちは決まっていない」としています。
規制緩和の判断にあたっては、以下の6つの基準が重要であると公表しています。
・検査の拡大と、陽性者の接触履歴の追跡(contact tracing)が可能であること
・最も弱い立場にいる人々(老人やホームレス、免疫不全の持病を持つ人)を守れる態勢が整っていること
・今後起こり得る再流行に対応できるだけの医療機関の設備が確保されていること
・研究用病院やその他研究機関と協力してコロナウイルス治療法の開発に取り組んでいること
・ビジネス、学校、その他公共の場所において、物理的な距離を保って活動できる状態が確保されていること
・必要であれば再度厳しい規制を敷くことができる状態であること
また、「規制緩和の決定は、(政治や経済とは関係なく)科学的根拠やデータ、ウイルスの感染状況などを基に行なっていく」としています。
4/23のABC7ニュースでは、上記ニューサム知事の定例会見の内容と併せて、ワシントン大学の健康指標評価研究所(IHME: Institute for Health Metrics and Evaluation)でのシミュレーション結果について言及しています。
IHMEでは、ウイルスの封じ込め(containment)政策(*)が続行されている前提で、各州が最速でいつ頃に規制緩和できるかを試算しています。
(*)封じ込め政策の内容として、広範に実施可能な検査、接触者の追跡、ケースごとの隔離対処、大勢での集会禁止を挙げています。これらが出来ているという前提での試算ということです。
その結果が以下の図になります。
(元データ: COVID-19 estimation updates | Institute for Health Metrics and Evaluation
)
この試算によると、カリフォルニア州は最速でも5月の中旬から下旬にかけてということになります。最も遅い州だと6月以降になるようです。
IHMEのモデルは、コロナウイルスによるパンデミックの進行を追跡するのに広く利用されているものの、今回のような流行のしかたに前例がないことからデータが充分でなく、専門家の中でもこのモデルを今後の事態予測や政策決定の参考にするべきではないとの見方もあるそうです。
ここからは個人的な意見になりますが、一市民としてはおおよその期間が分かるというのは、それが目安でしかないとしてもちょっとした安心材料になると感じています。
仕事の再開に向けた準備や段取りも期間が決まっているほうが進めやすいですし、(自粛の)終わりが見えている方が頑張れる人も多いのではないかと思います。(私個人はこの自粛のおかげで家でのんびりする時間が増えて嬉しいな~くらいにしか感じていませんが。笑)
自粛期間が長引いて、精神的なケアが必要になる人が増えてきているそうなので、そういった部分も含めてコロナに負けないよう、皆が協力し合ってこの事態を乗り越えられることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんも、感染だけでなく健康面全体に気をつけて楽しく過ごしてください。