サンディエゴ留学生活

カリフォルニア州サンディエゴでの生活のことを中心に記事を作っています。サンディエゴの良さを伝えるとともにこれから海外生活を始める人の助けになるような情報や海外生活の楽しさを届けられるように発進していきたいと思います。

日本の自動車免許でカリフォルニアの道路を運転していて警察に止められた話

 今日は車に関するお話をしたいと思います。

内容はタイトルの通りですが、その前提となる部分について先に少し触れておきます。警察に止められた時の対応や結論のみ読みたいかたは最後のまとめ部分だけ読んでいただければ内容は分かります。

パトカー

 

 

 

前置き

 私は留学を開始して4ヶ月ほど経った頃に車を購入しました。

車社会アメリカにおいて半年近く車を持たずに、しかも大学からバスで小一時間という便利でもない場所で生活していたにも関わらず、です。

普段の買い物は、日本から引越し荷物で持ってきていた奥さんのママチャリと積載能力皆無の私のロードバイクで行なっていました。

ガロン(1ガロン≒3.8リットル)のボトルの水や牛乳を何本も買って、二人でフラフラしながら自転車を漕いで家に帰っていたものです。

ちなみにママチャリはカリフォルニアではほぼ見かけたことがない+そもそも自転車で買い物に来る人がほとんどいないので、ママチャリに乗って買い物に出掛けると結構注目されます。

そして高確率で中国人に間違われて中国語で話し掛けられます。笑

 

ただ、日本で進化したママチャリの積載能力の高さには感動しました。

車体が重い分、荷物が重くなっても安定して漕げます。

スピードに特化したロードバイクに乗った私が買い物ではろくに役に立たなかったのは言うまでもありません。

奥さんの頑張りには感謝感謝です。

そんな生活をしていたので、車を手に入れた時の快適さは言葉にならないものがありました。今まで苦痛だった買い物が一転、車でスーパーに向かうだけでウキウキする程でした。もう車無しの生活には戻れないです。笑

 

さて、随分と本題から話が逸れてしまいましたが今回のお話はそんな快適な車ライフが始まって間もない頃に起きたちょっとしたネタ話です。

以下に話の顛末を書いていきます。

 

渡米前に国際免許証を発行していなかった

 アメリカに留学する多くの人が、国際免許証を発行してもらった上で渡航してくるかと思います(もちろん日本の運転免許証を持っている前提で)。

ではなぜ私は国際免許証を取得せずに留学生活を始めてしまったのか。

理由は二点です。

一つは、カリフォルニアでは国外(ここではアメリカから見ての国外)の免許証も、その国で有効であれば使用可能だという情報を聞いていたから。つまり日本の運転免許証さえあればカリフォルニアでは運転できるということ。

これについてはDMVのオフィシャルのテキストにも記載されているため法律的にも正しい(はず)です。(リンク先PDFファイルの15枚目、p3の冒頭にあります。)

DMVとはDepartment of Motor Vehiclesの略で、カリフォルニアの交通局です。日本の運転免許センターのような所。ちなみにテキストは日本語含め英語以外に色々な言語で掲載されています。流石移民が多いだけありますね。

もう一つは、国際免許証は期限が一年間だったため。元々私の留学は二年の予定なので、どのみち国際免許証は留学中に期限切れとなることが分かっていました。

この二つの理由があって、「どうせ国際免許証を取っても期限切れになるなら、最初は日本の免許で運転しておいて後々カリフォルニアの免許を取ればいいや」と考え、当時はビザ申請を始めとする渡航準備や仕事の引継ぎ等で気持ちに余裕がなかったこともあり、「国際免許は不要!」という結論に達したのでした。

 

渡航後に現実を知らされる(国際免許を取っておけばよかった!)

 日本の免許で運転できるなら堂々と運転していればいい、と意気揚々と留学を始めた私でしたが留学先で知り合った日本人の方々に話を聞いていく中で雲行きが怪しくなっていきます。

留学の先輩方によると、国際免許証で運転練習してカリフォルニアで運転免許証を取得するというのが普通で、日本の免許証だけで運転したという話は聞いたことがないとのこと。それどころか、国際免許証を持っていても違反といって罰金をくらった人がいるという話も聞きました。

「そもそも日本の免許証は日本語だから現地の警官が免許証と認識できない」と言われた時は、「確かに!」と納得してしまいました。笑

先ほどリンクを貼ったDMVのテキストにはこうも書かれてあります。

「カリフォルニア居住者となり、カリフォルニア州内で車両を運転する場合は、10日以内にカリフォルニア州運転免許証(DL)の申請を行わなければなりません。」

10日以内というのは基本的に他の州から引越してきた人を念頭に置いているからだと思われます。そうでなければ10日以内に免許の申請とか無茶ぶり過ぎます。笑

ただルール上そうなっている以上、留学でカリフォルニアに生活していながら国際免許で運転している人が違反だと言われても仕方がないとも言えます。

このルールがあるために国際免許証で運転していても罰金を受けた人もいるということのようです。

(罰金の対象になるかどうかは現場の警察官の判断によるところも大きいという印象で、明確な基準があるわけでもなさそうです。)

私が日本人のディーラーさんから車を購入した時も同じような話をされ、「日本の免許証で運転している人は聞いたことがないですね~。」と苦笑いされました。。

 

国際免許証すら持っていない私が運転しているのがバレたら高確率で捕まるのでは、、、と不安は募る一方でした。

ただ、カリフォルニアの運転免許証を取得するには自分の車で練習して試験に挑むしかないので正しい運転をして警察に止められなければ大丈夫!と割り切って行動するしかありませんでした。

アメリカでは筆記試験に合格して仮免許(permit)を取得してから、自分の車で実技試験(運転試験)を受けます。日本のような教習所での練習、教習車での試験というのは基本的にないため親や友人の車を借りて、免許保持者に同乗してもらって練習するのが一般的です。(免許保持者同乗であれば仮免許保持者も運転できます。)

私の住むサンディエゴにも教習所的なサービスはあるのですが、数回練習に付き合って試験のポイントについてアドバイスしてもらえる程度と聞いていたので、お金を払うのももったいないと思い利用しませんでした。

どのみち日常生活においては自分で運転するしかありませんでしたしね

 

自動車の登録証(registration)について

カリフォルニアでは自動車を購入すると、所有者がディーラー(=前所有者)から購入者に移るためDMVにその内容を申請した上で登録証(registration)を発行してもらう必要があります(個人での売買であっても同じ手続きが必要です)。手元に届く登録証はナンバープレートに貼るステッカーになっており、そのステッカーがついていないとナンバープレートを車につけてはいけない(登録証ステッカーが貼られていないナンバープレートは法律的には無効)とのことで、正式な登録証が届くまではナンバープレートは取り付けず、紙の仮登録証をフロントガラスの車内側にテープで貼り付けておくことで代替します。「警察に聞かれたりすることがあればこれ(紙の登録証)を見せれば大丈夫ですよ。」とディーラーさんからも説明を受けました。

私の場合はディーラーさんに登録証関係の手続きをやっていただいたのですが登録証が届くまで1ヶ月位かかりました。

この1ヶ月の間、ナンバープレートがついていないいかにも怪しげな状態で公道を走る必要があったわけです。

道路を走っている車を観察していると確かにナンバープレートがついていない車をたまに見かけることがあります。ちなみに車の前にはプレートをつける義務はないそうで、後ろ側のみつけている車は結構います。

 

そして警察に止められる

 無事車を手に入れたものの、ナンバープレートがついていない状態で日本の運転免許証で運転していたためパトカーが近くに来ると毎回落ち着きませんでした。可能な時はさりげなくスピードを落として通り過ぎるのを待つこともありました。笑

車を購入して間もない時期に、大学から小一時間のアパートから今のアパートへの引越しが決まったので、まだ少したどたどしい運転で引越し作業を進めていました。旧アパートと引越し先とを何往復もして荷物の搬入をしていたのですが、その道中でパトカーが私の車の後方に走っていました。しばらく私の車の後ろを走っていたので「進行方向が同じなのかな?早く離れてくれないかな~」と少し不安な気持ちで運転を続けていました。すると、交差点を曲がったところでパトカーが急にサイレンを鳴らしたのです!

救急車両がサイレンを鳴らした際は道路脇に一時停止する決まりがあるので私も路肩に車を停車させるとパトカーも後ろに停車して警察官が降りてきました。

この時、急なサイレン音への驚きと「警察に止められた」という事実に直面したことで緊張して頭が真っ白になりました。助手席に座っている奥さんを「法律的には日本の免許で運転できるのだから大丈夫!なんとかなる!」と言ってなだめながら自分自身にも半分言い聞かせるように気持ちを落ち着かせました。

二人の警察官が近づいてきます。

ネットで警察官が話し掛ける時は、武器を持ったり隠したりしていないという意思表示のために両手をしっかり見える位置に置くようにという情報を見ていたので運転時と同様に両手でハンドルを持つ形で待っていました。

警察官が来たところで窓を開けるとにこやかに挨拶してくれました。優しそうで少しだけ安心。

警察官から「ナンバープレートがついていないから登録車かどうか確認するために止めさせてもらったよ。登録証と運転免許証を見せてください。」と理由を告げられ、「やっぱりナンバープレートがついていないと目立つよなぁ…」と内心思いながら紙の登録証と仮免許(permit)、そして日本の免許証を出しました。

当然警察官から「これは何だ?」と聞かれたので「日本の運転免許証です。」と説明したところ、「確認するから少し待ってて」と言われ一旦警察官二人は後ろのパトカーに戻っていきました。

10分位してまた警察官がこちらにやってきて、私に事情聴取をしました。

・カリフォルニアには住んでいるのか?旅行か?

・仕事は何をしているか?

・パスポートとビザを見せてください。

・こちらで運転免許を取る予定はあるのか?

といったことを聞かれました。

また、再度日本の免許証を指して「これは何?」と確認されました。なぜ二回聞かれたのかは分かりませんがおとなしく「日本の運転免許証です」と再度説明しました。

そしてパトカーへ戻り、またしばらく話しています。鏡越しに様子をうかがった所その警察官もじっと立っているだけだったので無線で本部に連絡して本部からの回答待ち、みたいな状況だったのかもしれません。

 

また10分位待たされて、その間に同じような経験をしている人がどうなったかをネットで検索していると、「裁判所へ出廷して罰金を支払った」「罰金を払った上に車も没収された」といったケースもあるようで、そんな経験談を見つけては不安を募らせていました。

 

そしてようやく警察官が戻ってきてこう言いました。

 

 

「問題ないから行っていいよ。」

 

 これを聞いた瞬間緊張が解けホッとしました。思わず「No problem?」と聞き返して確認しました。笑

「路駐から道路に出るための誘導はいるかい?」と親切に聞いてくれたので「大丈夫です。」と言って車を発進させ無事解放されました。

サイレン音を真後ろで鳴らされた時はどうなることかと思いましたが、何事もなく終わってくれて本当に良かったです。

 

なぜ今回、特に罰金等もなく釈放されたのでしょうか。

たまたま警察官がおおらかなタイプで見逃してくれた、という運が良かった的な部分ももしかしたらあるのかもしれませんが、それ以外にも質問された内容を鑑みて以下のことが要因ではないかと考えています。

・日本から来ていたということ。日本のパスポートは信頼度が高いそうです。

・(大学での研究という)まっとうな仕事に就いていたということ。

・カリフォルニアの運転免許を取る意思があったこと。この件があった時点で私は実技試験を予約していました。

 

色々と情報を聞いた上で「こいつはまともなやつで、車も問題ないから見逃していいだろう」という結論になったんじゃないかと想像しています。

 

まとめ

・カリフォルニアでは日本の運転免許証のみで運転しても合法です。但し、警察官が日本語を読めず免許証であると認めてくれないことで罰金を取られることもあるようなのでオススメはできません。

・なので渡航前に国際免許証を取得しておきましょう。そして、国際免許と一緒に日本の運転免許も必ず持っていきましょう

(国際免許はあくまで本物の免許の翻訳という位置付けだそうです。)

 ・渡航後は早めに試験勉強をして筆記試験に合格し、仮免許(permit)を取得しましょう。

・やむを得ず日本の免許のみで運転する必要があるときはパスポートを持っておきましょう。

・受け入れ先が分かる書類(DS2019等)を持っておくとより安心です。

・万一警察に止められた時はフレンドリーに接しましょう。警察官が来た時は、相手が無駄に警戒しないで済むように両手を相手から見えるようにしておきましょう。

・「免許を取る予定はあるか?」と聞かれたら、試験の予約はしていなくても取り敢えず「Yes」と答えておきましょう。

 

楽しい留学生活、トラブルなく過ごせるに越したことはありませんので何事においても事前の準備はしっかりとしておきましょう。

という自戒を込めた言葉で締めくくりたいと思います。笑 

(上記アドバイスはあくまで私の経験を基にした個人的な意見ですので参考程度に考えてください。)

 

思ったより長くなってしまいました。

最後まで読んでいただいたかた、どうもありがとうございました。

 

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村